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2010/11/06 大那 特別純米 ひやおろし

今期「ひやおろし」第四弾は、なんとこの酒。実は別のレアな酒があると人に聞いて連れて行ってもらった、市内清水区庵原町の「久保山酒店」さん。

そこは清酒のワンダーランドだった。目当ての銘柄の二種を購うつもりで行ったのに、思わず清酒五本、焼酎一本の計六本を買ってしまうことに。そう、焼酎もなかなかの品揃え。

その、予期せずに思わず求めてしまった一本が、今回の「大那(だいな)特別純米 ひやおろし」。栃木県大田原市の「菊の里酒造株式会社」が醸す清酒、「大那」。

2009年3月号の「dancyu」誌で、若手蔵元杜氏四人衆(因みに他は山口の「貴」、愛媛の「石鎚」、そして「山形正宗」)として大那が大きく紹介されて以来、呑んでみたい酒だった。

しかも「ひやおろし」だ。本来の目的の酒もちゃんと買ってきたが、それを差し置いてもまずはこの酒から、ということに相成った次第。
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昭和50年生まれの蔵元の次男、阿久津信(まこと)氏が、東京農大を卒業して修行の後、26歳で実家に戻り、平成14年に立ち上げた銘柄が大那。現在同氏は、杜氏として酒造りを主導している。

この酒に用いられた米は、契約栽培農家「那須クリーン農業研究会」が、有機質の肥料により、農薬や化学肥料の使用を通常の半分以下に抑えて栽培したもの。その五百万石を100%使用し、精米歩合57%で長期低温発酵により醸した。

冷やで少しきいて、あとはぬる燗でいただく。立香には、炊いた米に多少のフルーツ香が含まれる。味わいは濃い米のエキス。ひやおろしということもあって、十分に旨味がのっている。

酸味が強いのは好みだ。しかし、とても爽やかな酸味で、唾液腺が刺激される。嚥下後は口中がさっぱりとし、キレも持ち合わせていることが感じ取れる。

美味しい。濃醇と言って良いのだろうが、爽やかさを伴った濃さなので、全くダレず呑み疲れない。唯一文句を言うならば、既に呑んだことがある香味、という既視感を抱くところか。

菊の里酒造は、那須高原の南端、のどかな田園地帯の真中に位置する。古来より米と水に恵まれ、蔵元の創業は慶応2年(1866年)と古い。

前述したように、阿久津信氏が蔵に戻って以来、蔵は次々と新しい試みに取り組んでいる。平成20酒造年度からは、酒造りに使用する酒米の全量を、地元農家との契約栽培米に限っている。

「大那」の名は、「大いなる那須の大地が育てた豊穣なバックグランド、米、水、土、技術、地域性を大切にし、それを日本酒という形で伝えたい」との意図を籠めたものという。 (C)2010 taikomochi
Commented at 2010-11-07 00:02
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakenomi_don at 2010-11-07 00:03
ご無沙汰してます。
このお酒、本日立ち寄った酒販店で手にとって悩んだのですが、後に数件酒販店巡りをする予定もあり、(清酒を)買うのをやめてしまったんです(><)
来週にでも買おうかな(^^;
Commented at 2010-11-07 00:07
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by taikomochi-otona at 2010-11-07 18:14
鍵コメさん、了解、拝見しました。
今後も楽しみにしております。
Commented by taikomochi-otona at 2010-11-07 18:17
どんさん、お久しゅうございます。
なかなかうまい酒です。排他的に優れている、
ということはないですが、応援したくなる蔵元です。

酒屋さんの件、ご存知でしたか。さすがです。
今回は当該商品は品切れでしたが、
確かに扱いがあると確認しました。
求めるときは要事前確認ですね。
by taikomochi-otona | 2010-11-06 20:15 | 清酒 | Comments(5)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona