2012/12/16 大黒正宗 蔵囲い熟成酒 鶴
2012年 12月 16日
また、清酒は純米酒でなければならぬ、アルコール添加などもってのほか、という純米原理主義の方がいらっしゃる。しかしアル添には、酒を美味しくする目的で上手に使えば、純米酒にはない旨さを引き出せる面が確実にある。
大黒正宗は、その技が実に優れている。旨みとキレが素晴らしく両立したその香味は、アルコールを添加することによって、はじめて実現しているのだと納得できる。もちろん、そのアルコールも米由来のものだ。
その大黒正宗から、蔵元で長期熟成した商品が出たのだから、これは求めずにはいられない。もともとのレギュラー品でも二年以上の熟成を経ている大黒正宗、明らかにされていないが、一体どのくらい寝かされていたのだろう。
今宵の晩酌で、まずは冷やできき、次いで燗につけていただいた。その燗が良い。また、それが冷えてきた燗冷ましがまことに良い。特筆すべきは甘味の塩梅で、まるで和三盆のような和の系統の上質な甘さ。
さらに、味わいの濃さにに比して、障るとか、くどい感じは皆無である。嚥下後のキレもまことに良いので、ついつい杯が進む。食中酒として素晴らしいことはもちろんだが、これだけいただいても、かなりいけそうだ。
もっと言えば、和菓子などにも合いそうな気がする。いやはや、素晴らしい香味の酒。比較的高い温度で熟成させたと聞くが、その効果が存分に出ている味わいだ。なお、低温熟成の姉妹品「鶴」も同時に出ている。 (C)2012 taikomochi
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こねくろ
at 2012-12-17 10:16
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奇遇ながら私もこれを一昨日ぐらいに開栓して飲んでます(汗)まことすばらしいっす。 ちらりと聞いた話だと「マジで!?」ってぐらいの年数(一応伏せときます)寝てるとかで、これで古酒っぽさがでずに純粋に熟成されてるのは驚きです。
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taikomochi-otona at 2012-12-17 13:25
by taikomochi-otona
| 2012-12-16 20:38
| 清酒
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Comments(2)