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2013/07/03 「柏木」で鱧料理

ワタクシが子供の頃からお世話になっている、静岡市葵区上石町の割烹「柏木」。河豚料理の有名店で、毎年必ず訪れて舌鼓をうっている(子供の頃は河豚は食べさせてもらえなかったけれど)。

夏は鱧に切り替えて、こちらも美味との評判を聞くが、何とはなしにそちらには縁がなく今まで来てしまった。「梅雨の水を飲んで旨くなる」と言われる鱧だが、実際、産卵を控えた今時分が最も旬である。

今宵機会を得て、初めて柏木の鱧料理をいただく。まさに満を持して、という感じ。もちろん静岡でも、鱧は普通に捕れる。定置網などに掛かる。あんなものは、今までわざわざ食べる必要がなかっただけだ。
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京で鱧料理が発達したのは、その生命力にある。京都には海がない。若狭や大阪から魚を運ぶのだが、昔は活きたまま、というわけには到底いかなかった。そんななか、鱧だけは強い生命力で死なない。

というわけで、あんなに骨ばかりの魚を、都の職人は工夫にくふうを重ねて、調理法、料理法を確立してきた。そして食べてみれば、鱧には濃い旨味があると思う。

とりわけそれを実感するのは、鍋の後の雑炊だ。ワタシクの好みとしては、数ある雑炊の中で鱧が一等。次いですっぽん。少々差があって河豚や鶏、蟹などという感じである。ひとことで言えば、洗練された嫌味のない旨味。
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酒は「ヱビス」ビールで乾杯ののち、菊正宗のぬる燗を結構な量呑む。一通りのコースをいただき、鱧しゃぶののちの雑炊も美味しくいただいた。大満足である。

そうして暇乞いをしようとしたその時、親父さんとお嬢さんから衝撃のお話が。次号に続く。括目して待て。 (C)2013 taikomochi
by taikomochi-otona | 2013-07-03 23:59 | 外呑み | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona