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2015/08/04 京都「岩さき」

二連泊の中日とて、終日京都。しかしながら、昨夕は雷雲の冷気の恩恵に預かったものの、今日も京都の最高気温予想は三十七度。外出しての活動は、意識して控え目にしなくてはならなった。

京都駅のホテルから歩いて東山、智積院。長谷川等伯の障壁画を宝物館に愛でたが、ほかに人はおらんしエアコンは効いているしで、絵自体の眼福もあいまって、まさに極楽気分。
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そのあと名勝の庭園を大書院の奥から眺めたが、もちろんエアコンはなく風も入らないのに、なぜか暑くない。むしろ涼しげな心持さえする。暑さ寒さも半ば、気の問題なのだろうか。

この後、京都国立博物館の平成知新館。ワタクシは初めての来館となるが、そこで催されている「特別展観 第100回大蔵会記念 仏法東漸―仏教の典籍と美術─」を拝見。

このように概ね涼しいところで過ごしたのだが、それでも行程の暑さには参る。汗が滝のように噴き出して、タオルが手放せなかった。てなことで昼食後、いったんホテルに戻って休息。

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夕刻再び出掛けて、四条や丸太町で用を済ませ、歩いて御池通り。西に向かって釜座通り。今宵の夕食処、昨今にわかに評価の高い「岩さき」。正統日本料理。

初めての訪問だったが、女将の明るく丁寧な歓迎に一気に心が安くなる。夫婦二人なのに、贅沢にも奥の掘り炬燵の個室へ通された。

料理はさすが。素材が素晴らしいし、調理も確かだ。初っ端の鱧のおとしなど、まず鱧自体が違う。かつ、骨切りが素晴らしい。ふっくらした食感は、これがあの骨多き鱧かと驚愕する。

その後も季節に相応しい素材を、それが活きた形ではあるものの、平凡ではない有りようで食べさせてくれる。やや出汁の味が濃い目に感じられたが、これは酷暑の時季を慮ってか。

酒は生ビールの小さいの(銘柄不明)で喉を潤してから、ぬる燗を続けた。銘柄は地の「英勲」で、もちろん何の不満もない。因みにこの酒は、京都の料理店では結構出てくる確率の多い酒である。

〆は白い炊き立てご飯。親方のご実家で栽培された米とのことだが、これが旨いのなんの。添えられたちりめんはすっぽんの出汁で炊いたものとて、これまた最強の取り合せ。ちりめんは、思わず自宅用に別途買い求めた。

あまりにご飯がおいしくて、残りは「持たせてくれ」と頼んで、おにぎりにしてもらった。ご飯の印象が強くて、先の料理の記憶が薄れるほどなのはどうか、と思うほどのものだった。

だた、思ったよりも御代が嵩んだ。一万五千円のコースでお願いして、仕上がりで、ちりめんを除いても二人で四万少々。酒代を足しても大台を更新しまい思っていたが、コースに税やサービス料が含まれるか否かなのか。

素晴らしい店だが、昨今、静岡の日本料理も相当良いのである。それら地元の店と比べて、料理の質は五分増しでお値段は五割増し、というのがワタクシ個人の印象なのであった。

ただ、女将との会話は実に楽しかったし、絶対的に美味しくて、居心地の良い店であることは確かなのである。なお、ここも撮影はご遠慮とて悪しからず。 (C)2015 taikomochi
by taikomochi-otona | 2015-08-04 23:59 | 旅・出張呑み | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona