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2015/11/26 自宅でてっさてっちり。もちろん鰭酒

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大阪の家人の実家から河豚が送られて来、本日は自宅でてっさにてっちり、それに鰭酒となる。宅でてっさてっちりなんて、いつ以来なのか皆目見当もつかないほど久し振り。

外では毎年食べている。年末は必ず大阪に赴き、大晦日前三十日、家人の家族に神戸在住の愚息と一緒に、新地あたりで河豚を食べるのを恒例としている。

数年前までは静岡市内の「柏木」という河豚料理の名店に、お客さまとの会食などで年二三度お世話になっていた。残念ながらその柏木は、一昨年閉店してしまったのだ。

もちろん静岡で河豚を食べさせるのは柏木だけではない。しかしながら河豚といえば柏木、というイメージがワタクシの中で強過ぎて、いまだに他所を利用する気になれない。
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ところでご存じの方も多かろうが、河豚はあたると死ぬから大阪では「てっぽう」という。その刺身だから「てっさ」、鍋なら「てっちり」である。

鰭酒は欠かせない。セットには小さい鰭が添付されていたが、ちと足りないので宅のストックも用いる。何故か拙宅の冷凍庫に、河豚の鰭がある。

鰭酒は酔わないという。チンチンの熱燗にするから、アルコール分が飛んでいる。よって湯気に火が付く。面倒なのでワタクシはやらない。アルコール蒸気に噎せるのなら、吹き飛ばせばよい。

ただ、鰭を液面から半分ほど持ち上げて燃やすと、芳ばしい香りがことさら立つ。これは好ましく、気が向いたらやることがある。面倒でなかなか向かないが。

チンチンの熱燗に銘酒はもったいないから、わざわざ紙パックの酒を求めてきてもらう。何でもよい、という訳にはいかない。甘い酒は嫌だ。だから「菊正宗」にする。

因みに、河豚料理で有名な下関の「春帆楼」は、「黄桜」とコラボして「ふくのひれ酒カップ」を出している。春帆楼の鰭酒用清酒は、黄桜かもしれぬ。
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余談であるが、上記のように下関では「ふく」と濁らない。福につながるからである。また、ふぐでは「不遇」あるいは「不具」といった語感になるから避ける、とも聞く。

よって縁起物として、大阪では年末年始に、新たな年に福を招くようにと好んで食べられる。ワタクシどもが歳末三十日、大阪にて一家で河豚を食べる由縁である。 (C)2015 taikomochi
by taikomochi-otona | 2015-11-26 20:46 | 清酒 | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


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