2017/01/25 新年会は続く(とはいえ良い経験もし)
2017年 01月 25日
まだまだ新年会は延々と続いている。本日は銀行さんのやつ。講演会の講師は千住真理子さんで、お話の前後に二曲、愛器のストラディヴァリウス「デュランティ」を持ち込んで弾いてくださった。
いやはや、このヴァイオリンの音は素晴らしい(もちろん演者もだが)。深みのある複雑な音色には、すっかり魅了されてしまった。
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デュランティの最初の所有者はローマ法王のクレメント十四世で、その没後二百年間、フランスのデュランティ家に家宝として秘蔵されていた。名はそこに由来する。
そのあと八十年間、スイスの公爵のもとにあったという経緯。よって、プロのヴァイオリニストが過去に一度も弾いていないという、大変珍しいストラディヴァリウスなのである。
千住さんに譲渡のハナシがあった際、最大の障害は購入費用であった。さまざまなツテに断られて諦めかけていた頃、最後に貸してくれたのが本日主催の銀行という件(くだり)には、会場が大うけしたものだ。
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ワタクシはこういう人間なので、つい酒に例えてしまう。デュランティ、年月を経て化けた酒(モルトや泡盛など)に似たりと感じた。決してスッキリキレイではない。雑味(雑音)が混じるのだ。
しかし逆にそれがゆえ、例えようのない深みや奥行きを感じる。旨いのだ。酔えるのである。新年会は数が多すぎるし、退屈なものが多い。しかし稀に今日のように、良い経験ができるのであった。明日は休肝日の予定。 (C)2017 taikomochi
by taikomochi-otona
| 2017-01-25 23:00
| 雑
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