人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2010/02/28 「特別蒸留 熟成貯蔵 霧島」に土佐鰹水産の藁焼き鰹たたき

ワタクシは土佐鰹水産株式会社を支持する者である。同社は登記上は高知県の会社だが、本拠は静岡に置いている。それにはチト訳がある。

高知県土佐佐賀港、鰹一本釣り漁の明神水産。そこがカリスマ的マーケティング・プロデューサーである「梅原デザイン事務所」の梅原真氏の協力によって売り出した「藁焼き鰹たたき」は、大ヒットとなった商品だ。

梅原氏による「漁師が釣って 漁師が焼いた」の名コピーと、赤い印象的なパッケージ・デザイン。明神水産でこの商品を産み出したのは、明神家の三男で、当時明神水産代表取締役専務だった明神宏幸である。

しかし宏幸氏は或る確執から兄弟によって会社を追われ、それまで築き上げたもの全てを失ってしまう。そして「鰹の東京」といわれる鰹漁の一大拠点、静岡県焼津に移り住み、一から人生をやり直すこととなった。

土佐鰹水産を創業すると、古い空き工場を借りて藁焼き鰹たたきの製造を始めた。1997年1月のことである。競合会社がひしめく焼津にあって、氏は一本釣り鰹のみを扱うことに勝負を賭けた。

寝食を忘れて家族総出で働き、2009年12月期には売上実績47億円、従業員150名を超える会社に成長させた。さらに2009年11月、土佐鰹グループはロンドンに本拠を置く「海洋管理協会(MSC)」の国際認証を取得。

これは水産資源の持続可能性や環境への配慮を認証したもので、魚群を一網打尽にする大型巻き網漁と異なり、一匹ずつ釣り上げる一本釣り漁が、水産資源に配慮した漁法と評価されたものだ。そしてそれは、製品の差別化の大きな武器となるものである。

このようなストーリーを知り、さらには静岡を再起の土地として選んでくれたことで、ワタクシはすっかり土佐鰹水産のファンである。もちろん製品の味が良く、会社や商品に信頼が置けることもある。
2010/02/28 「特別蒸留 熟成貯蔵 霧島」に土佐鰹水産の藁焼き鰹たたき_c0156212_202711.jpg
さて、そのような土佐鰹水産の藁焼き鰹たたきに合わせたのは、先日来静されたN氏に頂戴した「特別蒸留 熟成貯蔵 霧島」。格調高い瓶に入っている。

この酒は霧島の、より味わい豊かなアルコール濃度の高い部分だけを特別に分割蒸留した贅沢な芋焼酎。実は今日が口開けではなくて、いただいてから生(き)で舐めるように何度か呑んでいる。

その上品で円やかな甘味、そして全体のコクには感心しきりだ。しかしながら40度の酒とて、晩酌としてはちょいと強すぎる。

従って今宵は割り水をしたうえで、オン・ザ・ロックスでいただいた。結論からいえば、これはもったいない呑み方だった。この酒の秀でた個性が、やや凡庸になってしまっている。

ただいま焼酎の在庫が払底しているため、非常措置としての晩酌への適用だったが、わざわざアル度を高くしている良い酒は、やはりそのままに限ると反省。Nさんにも申し訳ないことであった。とまれN氏、有り難く。 (C)2010 taikomochi
Commented by (N) at 2010-02-28 22:47 x
いえいえお気になさらずにお願いします。
晩酌酒はとどろきで(笑)

鰹、美味しそうですね。すごく・・・。
静岡は山海のいろんな旬があって羨ましいです。
Commented by t-jack2121 at 2010-03-01 11:30
明神水産を出た云々の詳細は、私も日経ビジネスオンラインで知りました。
静岡を選んでこその発展ぶり、同郷の企業として誇りに思います。
タタキというと、最近は塩が人気らしいですが、薬味たっぷりぶっかけ
(西部仕様)がワタクシは好みでございます。大蒜たっぷりで。
そちらが好みです。
Commented by taikomochi-otona at 2010-03-01 20:15
いや、気にしますよ、(N)さん。本当に申し訳ないことです。
ありがとうございます。

鰹は刺身が旨いですが、やはりそればかりでは飽きますから。
たたきでも美味しいのが、鰹の良いところですね。
Commented by taikomochi-otona at 2010-03-01 20:19
T.J氏、高知と静岡のコラボですね、土佐鰹水産は。
実はワタクシの情報の出所も同じです。(^^ゞ
あれを読んでのち、近所のスーパーに置いてあるのを目にして、
贔屓にしております。

塩、ですか。。。うーん。(~_~)
ワタクシもやはり大蒜たっぷり、大葉に生姜、
後は好みで玉葱、茗荷といった「具たくさん」が好きですねえ。
気取らずに、ね。
by taikomochi-otona | 2010-02-28 20:27 | 焼酎・泡盛 | Comments(4)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona