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2010/06/28 「寿々半」にて今期初の鱧

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鱧(はも)、である。静岡の、いや東国の人はあまり食さないと存じ上げるが、京都に住んでいたことのある私にはお馴染み。この季節の風物であり、梅雨の雨を吸って旨くなると言われる。

そんな旨いものかね、とか、あんな小骨の多いものをわざわざ骨切りまでして、といったご意見がある。もっともだ。もとより静岡などには、他に旨い魚が溢れている。
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だから私も湯引きの梅肉、とかはあまり食べない。専ら「しゃぶ」、即ち鱧しゃぶ。これが、とても良い出汁がでるのだ。だから、最大の狙いは鱧そのものではなく、鍋のあとの雑炊だったりする。

雑炊といえば河豚、という定評であるが、私はスッポンがその上をいくと思う。そして、さらにそれを凌駕するのが鱧雑炊だと考える。もちろん、私の好みとして。
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河豚、あるいは蟹雑炊も旨味は充分だが、そのためかえってくどさが出る。スッポンは極めて美味しいが、京都「大市(だいいち)」のようにコークスの極強火力で炊けば別として、仕方によっては生臭い。

その点、鱧の上品な旨味はどうだ。全く臭はみなく、くどくもなく、飽くまで品格を保ったままの雑炊の滋味。別格である。
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今宵は大勢で二鍋囲んだので、最初にひとつを素麺にしてもらって舌鼓を打ち、次いでの残りひと鍋での雑炊であった。相当満足。 (C)2010 taikomochi
by taikomochi-otona | 2010-06-28 23:59 | 外呑み | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona