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2011/12/22 今宵、招かれるにあたって

休肝日明け、そしていよいよ押し詰まってきた師走数え日の今日。夜は取引先に招かれ、忘年会と言うでもないサシの呑み。店は、私自身初めてうかがうところだ。

ここ、なかなか充実してきれいなサイトを持っている。事前に楽しませてもらった。ただ、もはや世間一般に広く誤用され店の咎とは言えないが、「こだわり」とは本来、「拘泥する」といった悪い方向への固執の意味なのでよろしく。


それと、この店もやはり。「お飲み物」一覧が焼酎から始まり、芋米泡盛麦黒糖ときて、「冷酒」である。「清酒」ではなく、冷酒なのである。ビビる。サイトのこの部分を見ただけで、自分ではここは遠慮するだろう。

招かれていながらこんなことばかり書くので、嫌われ者になる。それでも言いたい。いったい清酒に「冷酒用」の酒というのがどれほどあるのか。

冷たくしてしまえば、不味い酒でも結構呑める。要するに、極端な温度は酒の個性を殺してしまう。冷酒が美味しく感じるのは、冷たさの効果による、すっきり感に因るところが大きい。

もちろん逆に、熱燗もだめ。清酒本来の美味しさを十分に味わうには、温度が香味にあまり効果を及ぼさない「ひと肌燗」が最適、と思うワタクシである。これは、こだわりだろうか。


ただ酒は嗜好品だ。本当はその人が美味しいと感じる温度で呑めばいい。その意味でも、清酒を「冷酒」と決めつけてしまい、サイトや品書きに書くのは如何かと申している。

これから招かれる店に、行く前にこれだけ文句を言う人間も珍しかろうよ。決して成仏はしまい。 (C)2011 taikomochi
by taikomochi-otona | 2011-12-22 09:59 | | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


by taikomochi-otona