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2014/04/12 愚息交通事故記 [七、アパートを片付ける]

明けた土曜日、宿泊していた「ポートピアホテル」から歩いてすぐの、愚息が前々日まで入院していた「神戸市立医療センター中央市民病院」へ。書類を提出したり、預かったままだったICUに入るカードキーを返却したり。

それにしても、こんなに早く退院するとは思いもよらなかった。病院へ見舞いに行くと信じて、最寄りのホテルを取ったのに。雑用とはいえ、用事があって無駄にならなかったのは幸いだった。

ポートライナー、阪急電車を乗り継いで、六甲の愚息アパート。元気そうなのに安心した。腹の傷を見せてもらったが、真ん中を縦に15~20センチほど。見事に縦一文字である。「この傷、次第に消えていくのだろうか」と思ったのだった。

       ◇

さて、大仕事がある。本シリーズ第二項「アパートで声を失う」で記したように、愚息の部屋は足の踏みどころもない散らかりようなのだ。大片づけ、と「大」を必須で入れたい仕事が待っている。

私どもが到着した際、丈夫な愚息は病み上がりなのに一人で片づけを始めていた。それに家人が加わり、二人で昼食をはさんで半日かかり。なんとか一応の目途をつけたのであった。

ワタクシはといえば、部屋が狭くて三人居るのは難しい。というのはかなり言い訳めくが、有体に申せば邪魔だったのである。だからその間、外で時間を潰していたのであった。役立たず申し訳なし。

       ◇

夕食は六甲道駅前の店にて。親子三人一杯やりながら、鶏の刺身やもつ鍋。あとで気付いたことであって、その時は特段不審にも思わなかったのだが、愚息も普通に焼酎を呷っていた。

医者がなんと言ったのかしらんが、内臓の切除手術をして一週間にも満たないのに、飲酒など許されるのか。彼のあまりにも早い回復、それに基づく普通っぽい生活の姿に、その時は全く考えが至らなかったのだが。

こうして意図せずに機会を得た、親子水入らずの久し振りの食事を経て、私ども夫婦は新大阪経由で静岡に戻ったのであった。遅い時間であった。

ひとまず、当初のゴタゴタはこれで一段落。愚息の容態についても、一安心という感触を得た。次は大型連休あたりに、大阪の家人の実家にお礼かたがた顔を出しつつ、神戸に行こうと考えるのであった。 (C)2014 taikomochi
by taikomochi-otona | 2014-04-30 14:15 | 特集 | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


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