月曜日だがこの連休、一日長めに今日までお休みをいただいている。そうはいってもいよいよ旅は最終日だ。午前中鰺ヶ沢で過ごした後は、列車を乗り継ぐ長旅で真っ直ぐ静岡まで帰るのである。
さて、宿泊した「水軍の宿」の皆さんはとても親切な方々なのであった。家人が「ブサかわ犬」として有名な当地の秋田犬、「わさお」に会いたいという。しかし、わさおの家は宿から三、四キロほど離れている。
どうやって行き帰りしようか思案していたら、宿の女性スタッフがわざわざクルマを出して、わさおの家まで連れて行ってくれたのだ。一緒になってわさおに声掛けして、また宿まで戻してくれた。

彼女(おばちゃん)はとてもわさおに詳しくて、車中いろいろな逸話を聞かせてくれた。さらにその後、鰺ヶ沢駅で荷物を預けるのに付き合ってくれ、そこから「海の駅わんど」まで送り届けてくれた。
至れり尽くせり。本当に親切な宿、スタッフである。当方からお土産として、出たばかりの八十八夜静岡新茶を差し上げたのが効いたかな。いやいや、本来こういう優しい人々なのだろう。
海の駅わんども面白かった。二階には「鯵ヶ沢相撲館(舞の海ふるさと桟敷)」があり、舞の海を始めとして有名力士を輩出した当地のこと、そして相撲全般について興味深い展示をしている。
一方、一階の鮮魚や水産加工品、農産物の直売所はなかなか見応えある。普段目にすることのない山菜や茸、そして破格の値段の鮮魚。場合が場合ならぜひとも求めて帰りたいところだが、まだ旅程が長いのだ。

その後、「はまなす公園」をそぞろ歩いて駅に向かったが、なにしろ風が強い。真っ直ぐ歩けないし、砂浜なので砂が飛ぶとぶ。後で知ったが、この日は強風の影響で東北地方を中心に山火事が相次いだのだった。
往路とは別編成、内装も異なった「リゾートしらかみ」で新青森。新幹線を東京駅で乗り継ぎ、七時間余りかけて帰宅。鉄道も強風でダイヤが乱れ、乗車した「はやぶさ」も遅れたが、乗り継ぎに支障なかったのが幸いだった。 (C)2017 taikomochi