2018/10/29 晴耕雨讀 黒麹 甕壺仕込み貯蔵
2018年 10月 29日
鹿児島県南九州市頴娃町の有限会社佐多宗二商店が醸す「晴耕雨讀」は、メジャーな芋焼酎といってよいだろう。通年販売商品だし販路も広く、スーパーなとの店頭でも目にする機会は多い。
へそ曲がりのワタクシは、こういう商品はあまり買わないのである。メジャーな商品に偏見があるわけではない。むしろ、大手の製品の方が下手な小手のものより、ずっと品質が良く安定していると考えている。
たんに面白くないからである。発見する喜びがないからだ。だから晴耕雨讀は呑んだことがあるものの、実に久方振りなのである。ただ、今回の商品は通常商品には非ず。飽くまでスノッブを気取るワタクシである。
夏期限定出荷である。原材料には蔵元の地元、頴娃町産の黄金千貫を用い、敷地内から汲み上げる上質の天然地下水を仕込水に、黒麹にて醸す。蒸留は常圧である。
手間暇は掛かるが、仕込みから貯蔵にいたるまで小さな甕壷で行う。このことによって、より柔らかく円やかな味わいに仕上がるのだ。
蒸留後の甕壺貯蔵は約一年。この間、不純物を丹念に手作業で取り除き、旨味を損なうことなく雑味のみを除去することで、品のある香味を生み出している。
芯のあるしっかりした呑み応え。それなのに品性を感じるすっきりした香味。難しいこの二つの要素を両立させているところ、さすがは名門蔵である。旨い。明日は休肝日の予定。 (C)2018 taikomochi
by taikomochi-otona
| 2018-10-29 23:00
| 焼酎・泡盛
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