2019/04/19 潺々
2019年 04月 19日
前回の東京以来、二週間ぶりの外呑み会食。店は静岡市内常磐町の「潺々(せんせん)」。言葉の意味は「水がさらさらと流れるさま」である。
親方が独立するとき、修行先からこの字を掘った木額をいただいたことから、そのまま店名としたと聞く。ただ、難しすぎて普通の人は店前を通っても読めないのが、料飲店の名としては少々デメリットか。
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それはさておき、ここは名店である。静岡市内で絶対的に信頼できる和食店がワタクシの引き出しにほんの数店あるが、ここはそのひとつだ。
料理ばかりでなく店の設え、女将のサービス等々すべからく心地良い。したがって普段使いよりも、特別なことがあるときに利用したくなる。
本日もそのような会で、ワタクシは珍しくゲスト側であった。やや曖昧な、半分ホスト側に足を置いたゲストではあったが、それでもカウンターにずらり五人並んだ席の真ん中を勧められ、着座する。
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女将が毎日丁寧なメンテナンスを欠かさないお陰で、泡立ち木目細かく、味わいも絶品な生ビールから始める。次いで清酒ぬる燗へ。
潺々の清酒は「磯自慢」である。これも女将が温度計で繊細につけてくれるので、口当たりは上々、味もひときわ美味しく感じられる。
ぐい呑みは複数から選ばせてくれるが、すべて予め湯で温められている。とにかくすべてにおいて手を抜かないのが、潺々の素晴らしいところ。
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料理はもちろん素晴らしく、特筆すべき品が続く。しかし失礼を承知で書くと、味付けが以前より濃くなってきている気がするのである。
本日は〆の筍の炊き込みご飯が塩っぱくて、最初のほんの二口三口ついでもらった分しか食べれなかった。哀しかった。
そもそも拙宅は薄味で、それに当方の加齢も重なって、自身がますます薄味好みになっているのかもしれん。店の問題ではないかもしれない。
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とまれ、総じては大いに堪能した。生憎とこの店は写真撮影ご遠慮である。文字で料理を再現するだけのチカラがないのは、どうかご勘弁いただきたい。 (C)2019 taikomochi
by taikomochi-otona
| 2019-04-19 23:59
| 外呑み
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