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2021/02/18 大和桜 匠

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休肝日明けの宅呑み。新しい一升瓶の封を切ったのは鹿児島県いちき串木野市、大和桜酒造の限定品「大和桜 匠(たくみ)」。初めて呑む芋焼酎ではない。一年に一度、冬季のみに出荷される限定品だが、時々買っている。

まずはラベルが好きである。珍しい切り抜き。これは型で抜いてるのだろうが、手貼りかしらん。上手く貼らないとグチャグチャになりそうだ。そしてモダンなモノトーン。とにかくカッコいい。

もともとは鹿児島市のデパート「山形屋」の専用品だったという噂だ。このデザインだとそんな噂も納得がいく。蔵の杜氏、若松徹幹氏が「これは」と思った一タンク分だけ、甕壷で一年以上熟成のうえ瓶詰めされる。

洗練された酒である。前回日記であんなことを書いてスグに恐縮だが、尖がったクセのない酒である。しかし、凡庸とは全く異なるのだ。表現しにくいのだが、ちゃんと造った真っ当さにおいて尖っている、というか。
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スルスルと抵抗なく喉を通っていく。しかし呑み込んだ後、なんか極上の液体を嚥下したような充実感がある。旨いなあ、と思う。四年前にこれを呑んだ時の日記には、こんなことを書いている。

「尖んがった個性のあるものはワクワクさせられて面白く、賑やかに楽しめる。時計で申せば『フランクミュラー』のようなものか。もちろん時計としての性能が伴っていることは、最低条件であるが。

一方で『グランドセイコー』のような時計がある。一見面白味はなくとも、時計としての完成度は比類ない。面白味はないが、性能の良さが凄みとなって自ずから表出する。見ていると、それが次第にゾクゾク感じ取れる。

まさしく、大和桜 匠は後者の酒である。真っ当なスペックで真っ当な芋焼酎を造ると、ここまでになる。恐れ入った。それやあれやで大和桜酒造は、昨今、芋焼酎の中でワタクシの最高峰となっている」(2017/01/27 )

我ながら上手いこと書いたなあ、と思う。ただ文章は直したくなるね、今読むと。敢えてそのまま掲出したけれど。まあそんな思いが四年の歳月、ってことだわな。グランドセイコーも幅が広がったし。 (C)2021 taikomochi

by taikomochi-otona | 2021-02-18 23:00 | 焼酎・泡盛 | Comments(0)

酒がなくても生きちゃいけるが、そんなん人生とはよう言わん。


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