2008/08/17 紫陽音
2008年 08月 17日
福岡の知人が、種子島に赴かれた際に面白い焼酎を見つけたと、二本送ってくれたうちの一本。その、旅先においても酒好きの私を思い出してくれる心遣いが、まことに有り難い。深謝。
「明るい農村」をはじめとして、綾紫による芋焼酎はいくつか呑んでいるが、これはワイン酵母を使っているところがさすがに違う。豊かで芳しい香りは、本当にワインを髣髴とさせる。
ただ、それが綾紫由来の香りなのかワイン酵母により醸し出されたものなのか、判然としない。判然としないところが、また面白い。いずれにせよ、両者の相性が抜群に良いことは確かであろう。
氷を入れない一対一の水割りでいただいたが、そのように芳醇な立香が、不思議と口に含んだ後には暴れることなく障らない。食中酒として、全く問題なく肴に合わせることができる。味わいにも一定の豊潤さがあり、呑んでいて物足りなさを感じない。
赤芋、紫芋は香りの高さが特徴だが、それだけに食中に呑む酒とするには、高い香りをどう扱うかが課題である。さらに黄金千貫などの芋に比べれば、逆に、味わいの面についてはどうしても深味に乏しい酒となりがちだ。
だから複数の芋を使用する場合もあるのだが、この紫陽音は綾紫の単一使用でありながら、その辺りの困難を上手に克服していると感じる。なかなか完成度の高い焼酎だと感じた。 (C)2008 taikomochi
by taikomochi-otona
| 2008-08-17 23:00
| 焼酎・泡盛
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